安野さんの旅の絵本シリーズの第4弾はアメリカ合衆国です。西海岸から東海岸に向かっているということだと思います。ロッキー山脈や、ゴールデンゲートブリッジ、ホワイトハウス、ニューヨークの摩天楼など、アメリカの農村部と都市が両方描かれていて、ア…
島根県の国語の先生たちでつくる研究会が、郷土の昔話を子どもたちに伝えようということで、副読本としてつくったのでしょうね。いまではおじいちゃんやおばあちゃんから、いろりばたや掘りごたつで聞かされたということもなくなり、伝えることが難しくなっ…
弘前の医師でもあった、渋江抽斎(1805−58)の人生を描きながら、幕末の家族や一家の年代記にもなっていて、鷗外の歴史物の代表作の一つに挙げられています。晩年の作品ですが、文体がみずみずしいという評価も多い作品です。森鷗外の小説家としての力が発揮…
断崖のある海岸、羊たちが草を食む牧場、ストーンヘンジ、村のまつり、そして、ロンドンの歴史ある町並み、安野光雅の旅の絵本シリーズの第3弾は、イギリス編です。旅の絵本の1と2は、ヨーロッパを描いていますが、国別という感じがあまりないのですが、…
直政公が大好きだという著者が、松江の観光ガイドなどを行って培った歴史の逸話を集めた本です。松江にはこういう自分で学習しながら、歴史を学ぶ人たちが多いように思います。その要因の一つは、推薦の書を書いておられる藤岡大拙さんで、この方が県立図書…
千鳥城は、国宝に指定された「松江城」の別名で、この本は、慶長12(1607)年に築城された当時の記録をまとめた古文書です。原本は既に失われているとのことですが、島根県立図書館に写本が伝わっており、元教員で松江市史の編さんに携わった著者が、…
松江市生まれで、大田市に在住された著者は、石見銀山の歴史に造詣が深く「石見銀山異記」など石見銀山にかかわる多くの著作を残しておられます。その著者が、島根の歴史のこぼれ話を縦横無尽に展開するので、ちょっとした時間に少しずつ読み進めたい本です…
松江市雑賀町は、足軽鉄砲衆が住んだ街で、決して裕福だったわけではないのでしょうが、みんな勤勉で、勉強熱心な街として知られています。戦前の首相・若槻礼次郎や、近代スポーツの海の親とも言える岸清一、法律学者の梅謙次郎らを輩出しています。そうい…
出雲大社は、奈良の大仏殿よりも高かったという伝説があって、これは戯れ言と言われていたのですが、2000年に出土した出雲大社境内遺跡によって、ものすごい太い柱が出てきて、巨大神殿の存在が裏付けられました。そのなぜ巨大なのか、という謎について…
出雲大社は、奈良の大仏殿よりも高かったという伝説があって、これは戯れ言と言われていたのですが、2000年に出土した出雲大社境内遺跡によって、ものすごい太い柱が出てきて、巨大神殿の存在が裏付けられました。そのなぜ巨大なのか、という謎について…
津和野藩の藩主として知られる亀井家ですが、その始祖はこの亀井茲矩(かめいこれのり)です。尼子氏の流れをくみ、尼子の滅亡後、山中鹿之助らとともに、尼子再興を果たします。その後、織田信長や豊臣秀吉らをバックに宿敵毛利と戦うなど、中国地方の戦国…
松江城が国宝になってから、観光客が堪えなくなった松江城周辺。関連の本もたくさん出版されました。この本は、松江市史編集委員会松江城部会長を務める著者が、松江城天守の歴史や、構造、いわれなど多角的に松江城を解説した本です。松江城は松江のシンボ…
津和野藩の地図って見たことがありますか?津和野がある昔の鹿足郡くらいだと思っていると大間違いで、石見部の山間部に広大な「飛び地」があります。邑智郡邑南町の日貫、金城の波佐などで、その広大な飛び地では紙やたたら製鉄が行われていました。明治維…
夫を亡くした女性が7人の子どもたちを育てる物語。兄弟姉妹の個性が耕作して、家族とは何か、兄弟とは何か。アイルランドのダブリンを舞台にした家族の回復の物語です。このほんがなんで島根に関係あるのかというと、訳者の方が松江市の在住で、1人で立ち…
神話の舞台といえば、古事記の3分の1を占めるという出雲神話に代表されますが、例えば、宮崎県の高千穂の天孫降臨の神話など、全国にその神話が残っています。このカラーブックスの神話のふるさとは、出雲だけではなく全国の神話の舞台を訪ねて、日本古来…
出雲大社の遷宮を前に、出雲神話の舞台を訪ね歩いた、山陰中央新報の連載記事を1冊にまとめた本です。神々の神話が息づく、出雲の神社、神話の伝説が残る場所、神話を伝承する芸能、祭りなど、神話にまつわるさまざまな場所を訪ねる紀行文的な内容です。写…
南ヨーロッパの農村から、にぎやかな街、そして、港町へと視点をうつしながら、街の風景が広がります。旅の絵本シリーズの第2作です。この絵本には文章が一切ないのですが、この絵を見ながら、お父さん、お母さんが、子どもたちに、街のでき方とか、人々の…
暮しの手帖の初代編集長は、花森安治さん。このブログでも紹介しましたが、戦前の旧制松江中学(現島根大学)に在学して、東京帝大に進学しました。奥さんも松江の人。NHKの連ドラ・ととねえちゃんでブレイク中ですね。1世紀の75号は、花森安治が松江を紹…
手塚治虫の弟子で鳥取市生まれの漫画家が、出雲に残る昔話を漫画でまとめた本です。出雲新聞社で連載されたそうです。玉造温泉のお湯がみつかった逸話を描いた「湯之助と白鹿」。白鹿を追いかけていった猟師が、懸命に追いかけたのですが追いつかず、でも懸…
この本の著者には5人が名前を連ねていますが、このうち4人が愛媛大学で1人が東京農大の教授。そして出版社も松山市です。その人たちが山陰の人里の植物という本を出すことになったのはよく分かりませんが、まえがきをみると理科の教育用の副読本かもしれ…
古志原というのは、中世からの歴史ということで、そんなに古くないということですが、その代わりにしっかりした歴史の記録が残っていないということで、公民館が中心となって、見聞きした記録をまとめた本です。歳徳神や、地域内にすごく多く残っている弘法…
戦後20年の島根県内の出来事を詳しい取材で構成しています。特に竹島の記述の中には、1953年6月25日に、隠岐水産高校の実習船鵬(おおとり)丸に乗船して、竹島の戦後一番乗りに成功した、元毎日新聞西郷通信部主任の里見慶三氏の手記が載っていて…
全10巻からなる戦国ロマン広瀬町シリーズの第三巻。編著者の妹尾豊三郎氏は。藤岡大拙氏の後書きに寄れば、月山富田城など広瀬の歴史の生き字引的な存在だとか。1966年に出版されていたものを1990年代になって、ハーベスト出版が復刻しました。尼…
安来市生まれで、戦前に柳宗悦らと民藝運動に参画した河井寛次郎と、木版画家の棟方志功の展示会をNHKが1999〜2000年にかけて企画した展示会の図録。京都の他、島根や秋田で開かれました。河井と棟方は、ほぼ同時代を生き、友情で結ばれ、互いに影響…
隠岐騒動を描いた単行本「紙と語って夢ならず」の改題、文庫本化された本です。島根県出雲市出身の作家・翻訳家の松本侑子さんが郷土の歴史を描いた作品として注目している1冊です。世界初の自治政府の設立が行われた、とも言われる隠岐騒動。幕末の尊皇攘…
松江に伝わる、古い伝統を持つ祭りや行事を網羅した解説書です。神社の宮司や郷土史家がぶたんし、神魂神社、八重垣神社などに伝わるいわゆる古伝祭が詳細に記録されているので、今はだんだん寂れているかもしれない祭りを記録保存した書です。持田神社の亀…
中沼了三は、隠岐の島に生まれた儒学者です。京都で、私塾を開いて西郷従道や中岡慎太郎ら多くの維新志士を育てたのはよく知られたことです。孝明、明治両天皇の侍講を務め、鳥羽伏見の戦いで参謀、明治新政府で参与を務めました。ことしは生誕200年にあ…
いづも財団叢書シリーズの第3弾で、古代出雲歴史博物館などで開いている公開講座の内容をまとめた本です。遷宮を機会に出雲のルーツを知りたいというニーズが高まり、講座はいつも盛況とか。この本は、出雲大社を中心に出雲各地で営まれる祭りや、信仰の特…