平成郷蔵普請帳(国井加代子ら著)


江津市桜江町の旧家の「中村家」に残っていた江戸時代の蔵「郷蔵」を、市民の力で修復しようというプロジェクトの記録集です。呼びかけに集まった市民や建築士たちが、昔ながら技術と道具、材料を使って、仕上げていきます。

蔵なんて言うのは、現代ではなんだか不要なものの代表になっていますが、自然と暮らしの中で、大切な役割を果たしてきた知恵の結晶のようなところがあります。その修復の記録をたどるだけで、現代には失われた、地域の知恵が見えてくるようで、島根ってよいなあ〜、と実感できる本です。

表紙のイラストは、DOORの高橋さんが書かれたそうで、DOORに在庫もあるそうです!

(2015年、樹冠ネットワーク発行)