2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧
今、ジャパングラフとか、こんなのとか(http://www.d-department.com/jp/shop/d47)、地方を都道府県別に網羅したような企画が一杯ありますが、一昔前ですと、この本のように、都道府県別に、いろいろ歴史を紹介したりというのは、繰り返し、繰り返し出版さ…
島根の歴史といえば、内藤正中先生という評価があって、「島根の歴史」など島根の正史は内藤先生が書いてきました。その内藤先生がかかれた松平不昧は、茶人としては優れた殿様だが、名君との評判を覆す内容になっていると前書きに告白があります。松平不昧…
出雲市生まれの紀行作家で、世界の各地を訪ねた紀行本を数多く残しておられます。今も、山陰放送などで活躍されていると言うことで。世界遺産になった石見銀山の基地として栄えた温泉津を訪ねた、連作エッセイの体裁です。[共同新聞受け」など、暮らしの一コ…
出雲は、大和政権に隷属する地方の1勢力という見方が一般的ですが、この本は、出雲の勢力にもっと主役級の立場を与える内容になっています。主役級どころか、出雲勢力が邪馬台国をつくったという説で、本人も自分の結論を「我ながらにわかに信じ難かった」…
柿本人麻呂は万葉集の時代を代表する歌人で、中央から石見に派遣された官吏で、石見の国で亡くなったとされています。「石見相聞歌」という悲恋の歌を残すなど、万葉歌人として活躍しながら、なぜ、石見の国に使わされたのか。柿本人麻呂の生涯をたどりなが…
出雲大社の遷宮で、遷宮のための資金を集めた奉賛会と、集めた資金の一部を充てて活動しているいづも財団が共著で、平成の大遷宮を機に、その歴史を振り返り、記録しておこうという趣旨で発刊された「いづも財団叢書」の第1弾として出版されました。いづも財…
「環日本海」ということばが、とんと聞かれなくなりました。この本は、1990年11月に松江で開催された、中国の寧夏と島根県の地域レベルの交流を進めようと企画され、特に、シルクロードにスポットを当てて、開かれた会議の報告書になっています。寧夏…
松江市出身で、映画に携わっていた著者が、松江を舞台にした物語をスライドと語りで見せる「立体映画」という活動を、松江市立図書館でされていたそうです。その活動を顕彰する目的でしょうか。98年に秦さんがなくなられた後、この本は出版されています。…
松江市生まれの偉大な東洋思想家・中村元(はじめ)の著作です。松江市八束町(大根島)には、中村さんの3万冊に及ぶ蔵書を集めた中村元記念館もあります。中村さんは1才までしか松江に住んでいませんでしたが、松江のことが大好きで、いつも人へのおくり…
漫画家の園山俊二、若槻礼次郎首相など、松江で生まれたり、住んだりした人物を取り上げて、子どもたちにも分かりやすく紹介した本です。園山俊二の子どものときのあだ名が「おんちょ」で、それは、人並み外れた音痴が原因だったとか、早稲田大商学部に進学…
松江市学園に2002年にオープンした、カフェヴィータのマスターが、コーヒーの入れ方や、コーヒーを使った飲み物、スイーツなどのレシピを惜しみなく紹介した本です。門脇さんは、お兄さんが確か、安来のカフェロッソのオーナーで、兄弟してバリスタとし…
石見銀山に近い大田市大森町にある、群言堂は、布小物の販売などから事業を興し、今では、手作りの素材や季節を感じながら暮らしたり食べたりする、「暮らし方」の発信基地として、全国から注目を浴びています。なんということはない昔ながらの暮らしを続け…
古代出雲の存在は、それまで知る人ぞ知る存在で、考古学に興味のある人の中での話でした。それが、荒神谷遺跡の銅剣の出土、加茂岩倉遺跡の銅鐸の出土、そして、出雲大社境内遺跡の巨大な柱が出土したとき、「いずもって、なんだかすごいな」という雰囲気が…
中国電力が、中国地方の民芸を紹介するテレビ番組を作製した内容を基に書籍化した本で、関係者に配布した非売品です。中国五県の民芸品が紹介されていますが、島根県からは斐伊川和紙(斐川)、石州半紙(三隅)などの和紙、算盤など木工、染め物、陶器など…
出雲大社といえば、伊勢神宮と双璧をなす神社と言えましょう。このたびの平成の大遷宮で、遷宮に必要な寄付金を集める奉賛会の会長をトヨタ自動車会長だった、奥田さんが引き受けたことをみても、もう、これは日本を代表する神社といってよいでしょう。出雲…
一畑電車が「軽便鉄道」として始まってから100年が過ぎました。考えてみれば、すごい歴史ですよね。100年続く事業というのは、そうそうありません。著者の根宜さんは、大田市在住で、昭和60年ごろから写真を撮り始めたのことです。デハ1形、デハニ…
1944年、平田生まれの童話作家です。「1999年、『きつねにょうぼう』(再話)で第4回日本絵本賞大賞、2004年、『人形の旅立ち』で第19回坪田譲治文学賞、第14回椋鳩十児童文学賞、第34回赤い鳥文学賞を受賞した」と、ウィキペディアにありました。「めっ…
境港市で料理教室を開いたり、山陰中央新報で料理のレシピなどを連載して好評を得て、出版されることなりました。島根ではありませんが、中海で接している境港のレシピは、中海に広く愛されているということで、「島根」の関連本としました。赤貝入りの五目…
酒造りをしておられる右田本店を中心に、益田を治めていた益田氏(家)に、毛利元就ら戦国大名らをもてなした祝い膳の記録が文書として残っていたことから、再現してみようと言うことになった、そのプロジェクトの経緯や、実際に造った献立が写真付きで紹介…
江津市在住の作家、村尾靖子さんの江の川を舞台にした児童文学です。江の川を舞台にしているので、水害が襲います。水害の後、子どもたちが、3世代が交流したり、石見神楽など伝統芸能に触れたり、ほのぼのと展開するのですが、主人公の女の子の父親であり…
オバマ大統領が現職の大統領として初めて広島を訪問すると発表しました。そこで、永井輶全集を手に取ってみました。探していたのは永井輶博士の言葉。「戦争に勝ちも負けもない。あるのは滅びだけだ!」。「花咲く丘」という文章の中につづられている、叫び…
浜田市に生まれた画家、橋本明治の自叙伝です。橋本明治と言えば、豊満な女性と、太くて力強い線が印象的で、色遣いも鮮やかな印象があります。力強い力士の絵の一方で、繊細なタッチで描いた着物の女性やサクラなどの作品もあって、何か別人の絵のように思…
今井書店の永井伸和氏らが主導した、ブックインとっとり「本の国体」記念出版として、編まれた平凡社の本です。妹尾河童さんが編者となり、ライターとなり、山陰のいたるところに出掛けたり、神話の舞台を探索したり、食べ物を食べたりという総合的な山陰紹…
「私の父は頭が大きかったので、普通の人の帽子を見慣れた眼で父の帽子を見ると平たく、横に大きい感じが独特で、あった。私は父についてよく帽子屋に入った。 番頭が出してくる帽子はどれも父の頭には小さかった。」という書き出しで始まる。森鷗外の頭が大…
山陰中央テレビがシリーズとして出版していた「暮らしのしおり」シリーズの一つですが、制作したのは山陰中央新報とのことです。タイトル通り、山陰地方にある文学者の関係に石碑を集めたものです。邑智郡には、斎藤茂吉が、柿本人麻呂の臨終の地として見定…
浄土真宗の信仰の篤い人を「妙好人」と呼びます。これは、邑南町市木にある浄泉寺の偉い住職が再編集した「妙好人伝」という上下巻の本に多くの妙好人が紹介されています。この本によると、山陰の妙好人は、水上勉の「才市」で有名な温泉津の浅原才市、因幡…
歌の絵本は日本の唱歌、歌の絵本?は世界の唱歌の歌詞とともに、一枚の安野さんの絵が描かれています。特に?は、安野さんの得意なヨーロッパの田園風景が描かれ、「ロンドン橋落ちた」とかはロンドン、野なかのばらはドイツかなあ、ちょうちょうはスペインか…
土産物の会社「山海」の経営者だった荒木英伸さんは、「松江食べ物語」(山陰中央新報社)の作者でもあります。この方、松江の町についてここまで知っているのかと驚かせられます。末次というのは、古い地名で、江戸時代の始めに松江城が築城される前から、…
仁多郡に伝わる、郷土料理を一つずつ丁寧に書き記されています。山菜を使った保存料理、コイなどの川魚を使った郷土料理、行事のときに作る料理、漬物の漬け方などが載っています。昔は、季節に応じて、そこらへんにあるもので、料理をつくり、生きてきたの…
古代から現代まで、島根に来たり、生まれたりしたゆかりのある文学者を網羅した本です。文学館と銘打っているところが、しまねにゆかりの文人たちを網羅しようとする野望が感じられます。「古代から近世の文人たち」柿本人麻呂、後鳥羽上皇、近松門左衛門(…