松江(文・速水保孝、藤岡大拙、長野忠、写真・岡田憲佳)


速水さんは「出雲の迷信」で有名な、島根県立図書館長。当時、速水さんが、郷土資料などを図書館が自ら発行しようと取り組んだのが島根郷土資料刊行会です。高校教諭だった藤岡大拙さんが、図書館に勤めはじめて、速水館長の下でこの発行を手伝ったそうです。ハーン研究に欠かせない[西田千太郎日記」なども発行しました。

この「松江」は、余り出回っていない本ですが、写真と文章で、松江の伝統的な建物や技術、風習などを取り上げ、簡潔にして、深く、優れたガイドブックに仕上がっています。先人たちのチャレンジングな仕事が楽しいですね。
(島根郷土資料刊行会、1974年)