津和野藩(沖本常吉著)


1902年に津和野に生まれた著者は、東京日日新聞を退職後、郷里に帰り、地方紙研究に取り組んだ方で、「日原町史」の執筆で柳田国男賞をもらったそうです。地道な地方史研究の成果ですね。

この津和野藩という本は、津和野歴史シリーズ刊行会という団体による「津和野ものがたり」の第一号として発刊されたものです。津和野の城主だった坂崎氏、後に藩主となる亀井氏らが治め、江戸から明治に次々と人材を輩出した津和野藩の歴史を知るには教科書のような本です。記録を残してくれた先人に、感謝。

(津和野歴史シリーズ刊行会、1968年)