ローカル鉄道という希望(田中輝美著)


島根を拠点に活動するローカルジャーナリストの著者が、全国のJRではないローカル鉄道を取材した連載記事をもとに、加筆してバージョンアップした本です。

ローカル鉄道というと、利用者が減って、ひいひい言っているというイメージですが、実は、最近は底を打って、増加に転じている路線が多いそうです。そういう路線は、会社や沿線住民たちが、「もう一度鉄道を地域の資源と考えて生かそう」と考えたところからスタートします。鉄道が地域の希望になり得ることを示した、かつてない本ですね。こういう本が、島根から発信される意義を、JRが廃止を表明している三江線を抱える島根から発信される意義を、かみしめたいものです。

河出書房新社、2016年)