千鳥城取立古説(堀恵之助編著)


千鳥城は、国宝に指定された「松江城」の別名で、この本は、慶長12(1607)年に築城された当時の記録をまとめた古文書です。原本は既に失われているとのことですが、島根県立図書館に写本が伝わっており、元教員で松江市史の編さんに携わった著者が、原文と、書き下し文と、それをもとにした現代語訳で構成されています。

堀尾吉晴が、床几山から眺めて、亀田山という今の城がある場所を決めたというのは有名な話しですが、そういう築城にまつわる記録です。国宝の松江城を学ぶときの一番のもととなる資料かもしれませんね。

(中原健次発行、1993年)