各駅停車全国歴史散歩島根県(山陰中央新報社編)


これはけっして、鉄道ファンが読む本ではなく、鉄道を利用して歴史を楽しむための本です。それでも、こうして、鉄道の駅ごとに歴史がまとめられていると、なんだか訪ねてみたくなるので不思議です。歴史ファンをターゲットしたものなのか、鉄道ファンをターゲットにしたものなのかすこし分からない内容かなあと思います。

それでも、駅ごとに駅の写真が載っているのでそれを見るだけでも懐かしかったり、面白かったりするので、それだけでも一見の価値がありますね。さらに、歴史も、地元紙の山陰中央新報が編者となっているだけあって、詳しすぎるくらいに詳しく書かれていて、鉄道に乗るのが好きな歴史ファンにはうってつけの本ですね。そういう人が、どれだけいるのかですが、鉄道ライターの元祖・宮脇俊三さんも鉄道好き、歴史好きでしたから、親和性はあるのかもしれません。

河出書房新社、1984年)