地域再生のフロンティア(小田切徳美、藤山浩著)


農村経済の研究で有名な明治大学の小田切徳美教授と、県中山間地域研究センターで過疎地の研究の第一人者である藤山浩さんを中心に、中国山地は真っ先に地域の疲弊が進んだ「フロンティア(先進地)」と位置づけ、さまざまな地域嗄声の取り組みを紹介しています。

この中で注目したいのは、中山間地域がなりたってきた、稲作、和牛飼育、林業、炭焼きなどいくつかのなりわいを組み合わせた「百姓」的仕事(百姓とは、100の手仕事ができる人ということを意味するという説もあります)をしていたのですが、これが、高度成長期以降、資本主義の進展によって、中山間地域の仕事が分断され、成り立たなくなっています。

そこで、現代の中有山間地域では何が起きているのか、人口減少、高齢化が進む、日本の行く末を暗示する、島根の感動的な取り組みが多数報告されています。

農文協、2013年)