学歴社会のローカルトラック(吉川徹著)


人口が減る。日本全体で減少が始まったのは、戦時中を除き2005年あたりからですが、島根県では、戦後、90万人以上いましたが、今は70万人。少子化傾向もあるのですが、たぶん一番の理由は「卒業」。そう、高校を卒業した子どもたちが、大学進学や就職で県外に流出するからです。

松江市生まれの著者が、奥出雲町の横田高校を卒業した1974〜75年生まれのこどもたちが、その後、どのような進路を選んだのかを調べました。その分析結果は読んでのお楽しみですが、こうした地道な調査の結果をしっかり、島根県の教育にも生かしてほしいものです。

世界思想社、2001年)