2016-05-27 水底の歌(梅原猛著) 石見 柿本人麻呂は万葉集の時代を代表する歌人で、中央から石見に派遣された官吏で、石見の国で亡くなったとされています。「石見相聞歌」という悲恋の歌を残すなど、万葉歌人として活躍しながら、なぜ、石見の国に使わされたのか。柿本人麻呂の生涯をたどりながら、古代日本の謎にも迫った大作です。内容については、斎藤茂吉の説との比較も含めて、さまざまな議論がありますが、石見人必読の書の一つと言えるでしょう。(新潮文庫、1983年)