水底の歌(梅原猛著)


柿本人麻呂万葉集の時代を代表する歌人で、中央から石見に派遣された官吏で、石見の国で亡くなったとされています。「石見相聞歌」という悲恋の歌を残すなど、万葉歌人として活躍しながら、なぜ、石見の国に使わされたのか。

柿本人麻呂の生涯をたどりながら、古代日本の謎にも迫った大作です。内容については、斎藤茂吉の説との比較も含めて、さまざまな議論がありますが、石見人必読の書の一つと言えるでしょう。

新潮文庫、1983年)