出雲学への軌跡(藤岡大拙著)


神話や出雲の歴史についての「語り部」的存在と言える藤岡大拙氏が、出雲の成り立ちや歴史についての論考や著述をまとめた本です。一つの集大成として発行された本のようです。

高校教師から転じて島根県立図書館司書から館長まで務めた藤岡氏は、40年以上にわたって続く古文書を読む会など、古里の歴史の掘り起こしに多大な功績を残されています。毎日一つずつ、こつこつと。そういう活動を80代まで続けた人が、「語り部」の呼び名にふさわしい。

(2013年、今井書店