石見、小説

父の帽子(森茉莉著)

「私の父は頭が大きかったので、普通の人の帽子を見慣れた眼で父の帽子を見ると平たく、横に大きい感じが独特で、あった。私は父についてよく帽子屋に入った。 番頭が出してくる帽子はどれも父の頭には小さかった。」という書き出しで始まる。森鷗外の頭が大…

五峰の鷹(安部龍太郎著)

「等伯」で直木賞を受賞した安部龍太郎が石見銀山を舞台した小説「五峰の鷹」。銀を巡る権力闘争と冒険譚ですが、戦国時代には正しいかどうかではなく、強いか、知恵があるか、勇気があるか、という人間の力の争いだということがよく描かれていて、戦国時代…

銀の島(山本兼一著)

2014年に亡くなった時代小説作家の山本兼一氏が石見銀山を舞台に描いた歴史小説です。山本兼一氏と言えば、「利休にたずねよ」で直木賞を受賞された大作家。この利休にたずねよは、島根は関係ないですけど、私が読んだ小説の中でも、ストーリーといい、…