島根県謎解き散歩(藤岡大拙、瀧音能之編著)


 島根の雑学をまとめた一冊です。編者は、出雲のことならこの人と誰もが認める藤岡大拙さんと、出雲神話や古代史に詳しい瀧音能之さんです
 まあ、この本を読んで、島根県というところは、古代からの神話や伝説などが、そのまんま伝わっていて、誰かが、「京都はたかが1000年だが、出雲は2000年だ」というということを言っていたのですが、古いものがそのまま残っている土地です。

 出雲大社の不思議は、国造家が北島と千の2つに別れたのはなぜか、それが、いまなぜ千家だけの世襲になったのか、とか。

 隠岐で幕末に起きた平民による日本初の民主的政府といわれる隠岐騒動の顛末、石見にゆかりのふかい柿本人麻呂のなぞ、もちろん、荒神谷の銅剣や加茂岩倉遺跡の銅鐸などのなぞ、歴史、文化、風俗のあらゆる「なぜ」に応えてくれます。

 島根の奥深さをしる入門編として読めます!

 (新人物文庫、800円)