図録「古代出雲文化展」(島根県教育委員会、朝日新聞社編)


古代出雲の存在は、それまで知る人ぞ知る存在で、考古学に興味のある人の中での話でした。それが、荒神谷遺跡の銅剣の出土、加茂岩倉遺跡の銅鐸の出土、そして、出雲大社境内遺跡の巨大な柱が出土したとき、「いずもって、なんだかすごいな」という雰囲気がすごく盛り上がって、そういう[古代出雲」の情報発信が必要だという認識に基づいて、島根県が、島根県内だけでなく、東京、大阪、島根で開いたのが、この古代出雲文化展です。

そして、この図録が非常によくできていて、天皇と出雲の関係、大和と出雲、青銅器が何なのか、など、古代出雲を概観するのに非常に優れた読み物になっています。それぞれの研究者が得意の分野を執筆しています。写真や地図も豊富です!たぶん、絶版なのだと思いますが、ブックオフなどで売っていると必ず買ってしまい、古代出雲に興味がありそうな人にあげて、喜ばれています。

島根県教育委員会朝日新聞社発行、1997年)