源五郎のいずも風土記(橋谷博著)


島根大理学部(当時)教授だった著者が、宍道湖・中海の研究などを通じて感じたことをつづった、毎日新聞の連載をまとめたものです。

源五郎というのは、いつも宍道湖・中海を潜水していることから、つけられたあだ名です。それほど、いつもウエットスーツに身を包んで、現場を潜った人も珍しいのではないでしょうか?研究者というと、机上で計算している人、あるいは試験管をもって実験するひとというイメージがありますが、この先生はとにかく行動というところと、軽妙な語り口が生徒や地域住民にも好かれ、名物先生となったのでした。

私は知らなかったのですが、元々は原子力の研究をされていたそうで、島根大に来てから宍道湖と中海に興味を持って、研究を始めたのだそうです。てっきり水質の専門家かと思っていました。いつもつきない興味と行動力。すごいですね。

(松江今井書店、1996年)