石見観光事典(石見観光事典刊行会著)


惹句がいきなり、説明文ですね。全部の市町村を書かないと行けないのは、たぶん、市町村合併をした後で、市町村名を覚えてもらおうという、石見全体の観光協会あたりのしごとかと思います。「澄みわたる空 青い海 緑の山 大田 美郷 川本 邑南 江津 浜田 益田 吉賀 津和野 豊かな自然 あたたかい人情」。

ただ、観光的に作り込んだものが何もないところは、だいたい、自然と人情にあふれているというしかないものでしょう。石見を愛するが故に申し上げますが、もう少しひねりをきかせてもらいたいなと思った次第です。

石見の寺社仏閣、自然、焼き物、など石見の厳しい風土と、我慢強く、しかも、芸術(といっても派手なものはなくて、暮らしの中の芸術ですが)にも打ち込んできた石見の仕事ぶりがよく分かります。鏝絵、たたら、石州和紙、甕はんどう、石州瓦など、手仕事の技が光ります。

大好きな「石見三門」も紹介されています。。邑南町阿須那の西蓮寺、邑南町市木の浄泉寺、浜田市旭町の正蓮寺の山門が素晴らしいのです。そんな説明がしっかりしてありますが、全体的につくりや文章、写真が古いのは、いろいろな情報を寄せ集めた感じなんですかね〜。

赤瓦、神楽、真宗、あとは山。石見の真骨頂です。