森鷗外 文化の翻訳者(長島要一著)


津和野町出身で、日本の文豪として、燦然と輝く功績を残した森鷗外。優れた文学差品を残した「作家」としての顔に加えて、森鷗外は「翻訳者」としても膨大な仕事をしています。

この本で著者は、鷗外が単なる翻訳者ではなく、西欧と日本の両方の文化を理解し、その上で作品を「意訳」しているというのです。原文を読めないと比較できないので、私ごときが語れることは何もありませんが、多くの才能を持った森鷗外が、明治日本のが直面したグローバル化の中で、一生懸命、翻訳者として果たそうとした仕事ぶりにも、注目したいものです。
岩波新書、2005年)